「スピリチュアリズムの思想編Ⅲ-霊的人生論-の第5章霊的人生を送るための実践項目〈4〉苦しみへの正しい対処(3)-(5)」
去る10月31日(日)に会場のかでる2・7に6名、オンライン1名の全体で7名で第49回札幌シルバーバーチ読書会が開催されました。今回は思想編Ⅲ-霊的人生論-の第5章霊的人生を送るための実践項目〈4〉-苦しみへの正しい対処(3)-(5)について学び、その後で参加者からの感想が述べられました。
(3)苦しみ・困難への正しい対処ーでは以下のことを学びました。
1)霊主肉従の闘いによる苦しみ・困難への正しい対処ーでは、「霊主肉従の闘い」による苦しみは貴重なものであり、「肉主霊従」を克服するためには、霊的エネルギーの取り入れが必要であること、霊的闘いを避けるのではなく、堂々と闘って敗北する道を選択すべきであることを学びました。そして、何度失敗しても立ち上がり、闘い続けることが大切であり、少しでも霊優位の状態をつくれるように、努力し続けることが大切であることを学びました。また「肉体本能」の欲求自体は、罪でも悪でもなく、人間の魂をより早く成長させたいと願う、神の愛からの配慮であることを学びました。
2)利己愛との闘いによる苦しみ・困難への正しい対処-では、愛に関する地上世界の問題は、自らの心を高めないかぎり、決して解決することはできないこと、ひたすら「利他愛の実践」に専念することが、愛に関する苦しみの解決法となることを学びました。寂しさ・孤独は霊的エネルギーが欠乏することによって「肉主霊従」の状態になった時に生ずるものであり、早く霊的エネルギーを補充して修正しなさい」という、霊的法則による“警告”でもあり、それを克服するには霊的エネルギーの補充こそ重要であり、具体的には霊的真理を集中して読んだり、徹底して祈るといった努力が必要であると学びました。
3)カルマによる苦しみ・困難への正しい対処-では、「カルマ」による苦しみ・困難は、神の罰ではなく、すべて本人の責任であり因果の法則に基づいて発生するものであると学びました。また生まれつきの身体の障害、不慮の事故、治療法のない難病、突然の倒産や経済破綻、すぐには解決しがたい大きなトラブルなどは、「前世のカルマ」によって引き起こされていることが多いことも学びました。どのような苦しみであれ、それは必ず何らかの原因(カルマ)から発生しており、その苦しみを前向きに受け止め乗り越えようと努力するなら、結果的に償いがなされ、より高い世界を目指す準備が整えられると学びました。
4)霊的無知による無益な苦しみ・悲劇への正しい対処-では、「霊的真理の普及」こそが、無益な苦しみを追放する最高の手段であること、スピリチュアリストが、まず自らの無益な苦しみを追放し、この世の人々に、無益な苦しみとは無縁の生き方を示す立場・良き見本を示す立場に立っていることを学びました。さらに自分自身に非がないのに苦しみが与えられた場合には、「埋め合わせの摂理」が働くことも学び、神の摂理の公正さを学びました。
(4)苦しみ・困難に対する最大の武器-では以下のことを学びました。
1)霊的真理によるポジティブ・シンキングでは、苦難に対する2つの方向性があり、1つは、苦難を良いものとして受け止めること。自分の成長にとって必要なものとして肯定的にとらえること、もう1つは、苦難を不幸・不運と考え、否定的な思いを持ってイヤイヤ受け止めることです。前者は、霊的真理に基づく霊的視野は、強力な“ポジティブ・シンキング(プラス思考)”によって霊的楽天性を持って地上人生を歩むことができるようになると学びました。また後者はせっかくの霊的成長のチャンスを失うことになると学びました。
2)苦しいときこそ霊的真理を最強の霊的武器とするでは、「霊的真理」に自らを従わせる謙虚な信仰姿勢が重要であり、窮地に立たされたときには、今の自分にふさわしい一つの真理にしがみつくことが、最も賢明なあり方であると学びました。「物質的意識に閉じ込められていた自分ではなくなった」と、はっきり自覚できるところまで心を高めるために一気に霊的真理を読んで「霊的視野」を取り戻すことが大切であると学びました。
3)霊的視野に立ったプラス思考の具体例では、■ 物質的なものや地上的な幸せは、取るに足りない。霊界に持っていけるのは“魂の清さ”だけである。■ 金銭やモノは、魂の道具である肉体を維持するだけあれば十分である。それ以上は必要ないことなどを学びました。
(5)遭遇する苦難を苦しみと感じない境地を目指して-では以下のことを学びました。
まず苦しみの原因を、周りの人間のせいにしないということ、地上の出来事を「霊的視点」から眺め下ろすことの重要性を学びました。物事を霊的視野から眺め、霊界人と同じ考え方ができるようになってこそ、難問や障害に直面しても苦しみとは感じなくなると学びました。またシルバーバーチは―「苦しみを一切持たないようなレベルにまで、自分の心を引き上げなさい」と述べており、“悟りの境地”とは―スピリチュアリズムから言えば「肉体を携えながらも霊的視野を持ち続けられる心の状態」であることを学びました。
参加者の感想
◯人生の困難に直面した時に、生ずる困難を受け入れ、守護霊の導きに従い、「霊的真理」の基づいた霊主肉従の道を歩んで行きたいと思います。
(70代男性)
◯生きる上での苦しみ困難は避けて通れないものですが、苦難に直面した時にそれをイヤなものとしてではなく、魂を高めるための神からの恵みとして受け止め霊的視野から霊的真理にそったプラス思考で臨むことが心の救いに至ることを学びました。霊界に持っていけるのは魂だけであることを心に刻み、苦しみや困難に直面しても常に楽観的境地でいられることを願い、努力して行きたいと思います。現在の苦しみが自業自得の部分もあることを身に沁みて感じています。
(70代女性)
◯カルマの苦しみについて知った時に理不尽だと思いました。何故ならカルマを生んだ前世を知らないからです。しかし、今の私は前世も来世も知ることができませんが、次の方の人生のつながる今の人生であることを自覚して歩んで行きたいと思います。(50代男性)
◯日常生活の中で、苦しみや困難は色々なタイミングで自分の前にやってきます。苦難にあうことを不幸だと思わず「霊的真理」を通して理解し、「霊的視野」で眺め、達観できるように努力したいと思います。それによって霊的楽観性と広い心を取り戻せるように日々修行だと思って日常生活を送っていくことが目標となりました。(50代女性)
◯利他愛の実践はごく日常の中にあるのだとあらためて感じました。忙しさに流されがちな日々をいかに霊主肉従でいきるか、愛を持って人生に挑む姿勢を忘れず霊性進化の道を勇気を持って歩みたいと思います。今月も読書会が開催されました事に心から感謝いたします。(50代女性)
◯今月の学習内容は、私にとって厳しいものでした。苦しみへの正しい対処という実践に関するものでした。苦しみは霊的成長をするために必要なものです。苦しみがやってきたら、成長のチャンスと捉え、ありがたいものとして受け止め、正しく対処することしか解決の方法はありません。神と守護霊の何も勝る愛を確信できることろから、全ては出発するのであり、ここが自分の到達しなければならいないポイントと思います。自分は頑固者であり、プラスの面ももちろんありますが、それをもっとしなやかな心へと変革し、傲慢さを減らして行くべく努力しようと思います。(70代女性)
○本日は苦しみへの正しい対処について学ぶ機会を得ました。苦しみが何故起こるのかの深い意味を捉えて、霊的真理に基づいて如何に現実に対処していけるかが、スピリチュアリストとしての課題であると感じました。身の回りに生ずる出来事を霊的視野で捉え、自分を高める努力をし続けることによって自らの真の救済と他者への働きかけをして行きたいと思います。スピリチュアリズムが実践の思想であることを改めて実感しました。(60代男性)