3月22日(日)6名の皆様の参加で第30回札幌シルバーバーチ読書会が開催されました。先回(第29回)は新型コロナウイルスの感染リスクを抑えるためやむなく中止しましたが、今回は6名の皆さまが参加されて無事に行う事ができました。今回のテーマはスピリチュアリズムの思想体系Ⅰ⑤「死後世界観(他界観)」-幽界(1)について学びました。
(1)「スピリチュアリズムの死後世界観の概要」について学びました。まず死が訪れて死の直後、死の自覚が最も重要です。自らの死を自覚できないと幽界に入っていくことが出来ません。霊体だけの存在となった後、調整期間を経て幽界に入っていくことになります。幽界は地上に最も近く、霊界に行く準備をするために一時的にとどまる世界です。地上臭を拭い去って、霊的純化のプロセスを経ることによって本格的な死後の世界である霊界に入る準備をしていくことを学びました。
(2)「従来の宗教の死後世界観とシルバーバーチの死後世界観との比較」について学びました。従来の宗教の代表といえばキリスト教とイスラム教になります。(地球人類の半数以上を占める)両者は、死後天国か地獄のどちらかに行くことになるという2分的他界観になります。善と悪が対立している構図になります。シルバーバーチによって示された他界観は死後の世界は一つであるというものです。たった一つの死後の世界は無数の階層からなる世界(多層的他界観)であるというものです。バイブレーションの異なる階層が境界線がなく繋がっている世界であると述べています。高い階層は精妙で明るく、低い階層は粗雑で暗くなっていることを学びました。
(3)「幽界の様子と地上世界との違い」について学びました。幽界に留まる期間はその人の霊性の進化の度合いによって異なります。霊界通信は9割以上が幽界からの通信になります。1つ目は幽界は地上世界とそっくりな世界であるということです。そのために死後間もない他界者は死んだことに中々気づきません。地上よりは一段と美しく明るく輝いています。2つ目は、時間と空間に制約がないということです。そのためどこへでも瞬時に行くことができます。3つ目は、幽界では肉体よりも遥かに精妙な霊体だけで生活するようになります。老化も病気も存在せず、皆若々しい姿になります。4つ目は飲食や睡眠は必要ないということです。5つ目は、心で願うことが何でも適う(望んだものがあっという間に形を持って現れる)ということです。6つ目は、行きたい場所に自由にいけるということです。7つ目は、お互いの心がテレパシーで通じ合うということです。(以心伝心)言葉は必要ありません。8つ目は、心の中身が周りの人に知られるようになるということです。そのため嘘や隠し事、偽善や建前など一切通じません。
【参加者の感想】
○読書会の会場は公的施設ですが、今の世相故に利用者は少なく静まり返っていました。しかし、読書会には真摯に学ぼうとする高い意識の者達が集いました。世界中がコロナウィルスの問題でざわついています。霊界のあること、死後の生のあることを理解できないと今は不幸としか見れません。私達はどんな時も真理に沿った歩みをするべく不動の信念を持って行きたいと思います。後半の講義でこれまでの人類史を俯瞰して、今の時代がAIの発展によってどのように変わるかを示されましたが、意見交換の際に皆さん大変興味を持たれたようで良かったと思います。
○死後世界観として従来の宗教とスピリチュアリズムの違いを学びました。キリスト教、イスラム教における天国か地獄かという善悪対立の世界は人間の作り出した空想であり、シルバーバーチの説く死後の世界は無数の階層からなる一つであることを学びました。死に際して死の自覚が最も大切であり、生前から霊的知識を得ることが幽界にスムーズに導かれる上で大切であることも学びました。シルバーバーチの霊訓を日々の糧として生きるものにとって、この素晴らしい教えを他者にどう伝えたら良いか、知識を頂いた者の義務として常に模索しています。
○幽界は甘えを増長するという意味では、個人の考えによっては地獄になるのではと思いました。幽界の存在する目的の一番は霊的純化ということでしたが、2番目は霊を次の段階に向けて分別することではないかと思いました。後半の講義でAIの発達によって対人関係のあり方が根本から変化すると思いました。
○自分の狭い経験に照らして、バイブレーションと精神の状態の関係は感覚的に理解出来る気がします。また科学的なアプローチで死後の世界を実証しようとしても、霊界側は再現性を与えないような気がします。
○幽界に入った時に新参者に対して、友人・知人などが近くにやってくるのでしょうか。そこに希望を感じます。これからも自分のペースで霊的真理を学んで行きたいと思います。
○この度の、新型コロナウィルスの脅威を霊界側はどのように見ているのか考えて見ました。今日物質的(唯物的)な価値観にどっぷり浸かった多くの人々は死の恐怖に怯え、正常な判断を失っている人もいます。このような時こそ、死後の世界も含めてトータルな人生観、価値観をもったスピリチュアリストは率先して人々の恐怖を和らげ、真の利他主義に基づく生活実践を通して人々に範を示すべきだと思います。世界を覆いつくそうとする死の恐怖から人々を真に開放しうるのは、究極的には霊的真理に目覚めることなので、そういう方向に少しでも人々の意識が向かうように祈って行きたいと思います。